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発 行:ひょうすぼ社 |
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乱杭 157号(2003年3月15日) 私の職場には17人の職員がいて、うち16人は携帯電話保有者である。 なぜ持っていないかと言えば、必要性を感じないからだが、東京などへ出張して急な連絡を要する時などは、持っていると便利だろうなと感じることもなくはない。 その携帯電話に関して、昨夜、興味深い話を「おでん小よう」で聞いた。話を聞かせてくれたのは、小ようの常連のTさん。 Tさんは、たくさんの伝書鳩を飼育していらして、日本伝書鳩協会にも加入し公認レースにも参加され、付近の住民から寄せられる鳩の糞害の苦情が何よりの悩みと仰る程の鳩飼育家である。
具体的に言うと、以前であれば20羽出場させると帰ってこないのは3羽(1割強〜2割弱)ほどだったものが、最近はひどい時には20羽出場させて1羽しか帰って来ないことがある由。 Tさんの推測では、このように帰巣率が激減した原因は、近年急激に普及した携帯電話やその中継アンテナが発する電波にあると睨まれているそうだ。 優れた方位探知能力を活用して、もともとは通信に使うために人間が改良してきた伝書鳩が、人間が新たに開発した通信手段によって、その本来の探知能力を狂わされているとしたら、皮肉な結果である。 もしTさんの推測が正しいとすれば、野鳥の渡り行動や、野生動物の仲間同士のコミュニケーションに悪影響が生じなければよいがと危惧される。 そして、今日の鳥は明日の人間・・・ 3月11日から宮崎日日新聞に、元日本野鳥の会宮崎県支部長の鈴木素直先生の上記題名の連載が始まった。 今日で第5回。100回連載の予定だそうで、先日届いた先生の個人紙「Sun報」No.121には、「『乱杭』にもふれますよ」と走り書きが書き込まれていた。クワバラ・・・
竹田周久さんなど既に故人となられた懐かしい方や、NHK趣味の園芸でお馴染みの松田輝雄アナウンサー、父方の遠い親戚で本県では著名な登山家Mさん、かつて実家の隣に住んでいらして私を野鳥好きの道に決定的に引きずり込んだIさん、またまったく未知の方々など、本県の自然保護活動の先駆者の思い出話が満載で、興味深い連載となっている。 ・・残りの95回が楽しみです。・・ 我が家には害獣が4匹住んでいる。1匹は犬で、油断をしていると春の花を楽しみに育てているエビネ蘭の花壇をトイレ代わりに使い、株ごと掘り出して、エビネの植えてあった場所にやつのウンコが座っていたりする。 後の3匹猫である。昨夜帰宅したら、敷きっぱなしで出勤した布団の、しかも布団カバーの極々上辺に未消化のキャットフードを吐き戻していた。
その3匹の中でも最も鳥の捕獲の才能に長(た)けた最年少のモモ(♀3歳)が、今朝、私の部屋の窓辺から、隣接するJR日豊線の送電線にとまったキジバトを真剣に狙っていた。(写真) いくら何でも、そこからは無理でしょう・・・ これからスズメのヒナが巣立ちをするシーズンを迎える。被害者の少なからんことを祈るしかない。
ただ一人持っていないのは、わ・た・し。 時代遅れだろうか・・・
そのTさんによれば、最近、レースに出場させた鳩の帰巣がひどく悪くなった由。
しかし、これは洗濯すれば済むことなので怒りもせず、いたって友好的に付き合っているちもりだが、家の中の部屋に捕らえた鳥の羽毛をばら撒いたり、首だけ残った亡骸(なきがら)をこれ見よがしに放置するのだけは許せない。
家人は、「この子達の本能でやったことだから、怒ってもしょうがない。」と、いたって冷静に対処しており、この家人に守られて平然としているやつ等に手出しが出来ないのが残念だ。
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