発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
e-mail:
riyoyoko@hotmail.com
創刊:昭和60年(1985年)6月15日

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青草(佐藤理洋)の身勝手「野鳥歳時記」(12)(2003年3月30日)

◆メダカを求めて◆

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 メダカを求めて、門川町、日向市の周辺をさまよった。

 農耕地は、早期水稲の田植えの準備が始まっており、既に済んでいる所もあった。
 そんな訳で、結構水路には水が豊富にあったのだが、方々ほっつき歩いたにもかかわらず、メダカはまったく見ることができなかった。

 番号を打ち間違えた昨日号(本当は11号)で推察したのに、門川町尾末で五十鈴川に掛かっている国道10号の五十鈴橋の上・下流で、465羽ものヒドリガモの大群を見た。
 昨日の推察は、やっぱり無意味だった。かわりに、日向市西草場の奥の富高川の支流でいいものを見た。

 車を降りてその川に沿ってとぼとぼと歩き出すと、まずキジが足元から飛び立った。繁殖期真っ盛りなのだろう。色鮮やかなオスだった。
 そのキジを見送っていると、甲高い複数のカワセミの声が聞えた。そろそろと堤防を上流へ歩いていくと、浅い流れの中の石の上に1羽が止まっていた。











カワセミ写真

 スローモーションのようにその場に腰をおろしてじっとしていると、不意にその石から飛び立ち、岸辺の土手に突撃した。

 繁殖のための巣穴を掘っていたのだ。初めて見た。

 嘴の先と頭頂部の羽毛にドロをつけながら、なんどもなんども岸辺に突撃して穴を掘り、時々、流れに降りて汚れた身体を洗っていた。

 隙を見て岸辺に下り、土手にへばりついて隠れ、1枚写真(別添)を撮った。掘削中の巣穴は、彼女の右手上にあって、この画面には入っていない。

 瓢箪から駒ならぬ、メダカからカワセミ。

儲けた気分の1日でした。

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