歳時記前号を発信した翌日、城山のこちら側(北側)では、まったくサンコウチョウの声が聴かれなかった。
何処かへ飛び去ったかなと思っていたら、向こう側(南東側)にある市中小企業振興センター内の商業観光課に勤務する野鳥の会会員のSさんから、昼休みに「今日はこちら側で鳴いていました。」と内線電話があった。
言い訳をするようで恐縮ですが、私達は、仕事そっちのけで、四六時中野鳥の声に聞き耳を立てているわけではありません。
たまたま、仕事に没頭していて、ふっと息をついた時に、これまたたまたまサンコウチョウの声が耳に飛び込んでくるのです。(立派な言い訳ですかな・・・)
今日は、市の偉いさんに、我が職場で企画しているある催しの事前説明に行って、それが済み、トボトボと午後3時半頃に旧図書館跡の我が職場へ歩いて戻ってきていたら、鳴きましたね!
私が、今年、最初に城山でサンコウチョウの鳴き声を聴いたのは、歳時記(18)でご報告したように、6月9日(月)です。それから、丁度10日がたちました。その間、この声の主は、観察の記録から推し量って、ずっと城山に居つづけているように思われます。
だとすれば、彼は、限られた繁殖期の真っ盛りのこの時期を無為に過しているはずもなく、いよいよ、化学工業都市の真中にある都市公園の中で繁殖しているのではないか?との疑いが強まります。
それとともに、何も知らずにトコトコ園内を散歩をする人は良いのでしょうが、彼らの観察を目的に、鵜の目鷹の目で園内を歩き回ると、折角いついてくれた彼等の気分を害してしまうようで、私には、城山に足を踏み入れることが、憚(はばか)られます。
ただの野鳥傍観満足子としては、当然の帰結です。よって、ここ当分の間は、職場で不意の鳴き声を楽しんでおくだけにしましょう。
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ところで、拙紙の読者の中に、サンコウチョウとヤイロチョウを同じものと誤解されている方がありました。サンコウチョウは「三光鳥」、でヤイロチョウは「八色鳥」です。
この2種は、似たような環境の森に住んでいますが(例えば「行縢山麓の自然林」)、生息数は、格段に後者が少なく、若し仮に、城山で「ヤイロチョウ」の声を聴くことがあれば、文一総合出版発行「Birder 6月号」の特集「夏鳥に会いたい」の第二巻頭特集に「夏鳥謳歌」として高原町御池の記事を書かれた都城市の鳥友、中原聡さん同様、一切ヤイロチョウのことは他言せず、ずーっ後になって、野鳥の会宮崎県支部報の野鳥情報「鳥信」にこっそり報告を送ります。密漁を恐れて、外に向かって「ヤイロチョウを見た!」と公言できないこの社会を貴方は、どのように思われますか?
私自信は、あらためて自身の極めてニヒリズムに近い、私なりの世界観や人間観を再度自覚せずにはおられません。つまり、暗い気分になり、なおかつ、無力感に浸らざるを得ません。「嫌な渡世だナー。」のあれです。
閑話休題。先ほど書いた両鳥の誤認の自覚症状がない方のために、今回は、ヤイロチョウの写真のパクリを添付します。添付写真は、「ヤイロチョウ」です。「サンコウチョウ」ではありませんので念のため。
パクラせていただいたのは、下記ホームページです。無断ですみません!なにしろ、私が写したヤイロチョウの写真は、スチールカメラで写したもので、しかも20年位前のリバーサルフィルムのものですからここでは使えません。許されて!
写真を使わせていただいたこのホーム・ページにも、これまでたくさんの写真を拝借したF・伊藤さんのページ同様、凄い野鳥の写真がたくさんあります。ご一覧ください。
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