発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
e-mail:
riyoyoko@hotmail.com
創刊:昭和60年(1985年)6月15日

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青草の身勝手 野鳥歳時記(9)(2003年1月19日)

◆沖田ダム湖のオシドリ(協)◆

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 またまた、18日、19日と沖田ダムへオシドリを見に行った。
 18日は14羽、19日は0羽。おまけに、マガモなどのカモ類もまったくいなくなった。ダム湖で見られたのは、10羽余りのカイツブリだけだった。

 随分以前に廃刊になった野生動物の生態などを中心に扱っていた月刊アニマで、オシドリの繁殖行動の特集を読んだことがあったが、それによれば、2月位の早春からオシドリの番は山奥の渓流の岸辺に巣を作り、産卵、子育てをすることが紹介されていた。

 あのオシドリたちもその子育てのために、それぞれ山奥へ移動して行ったのだろうか?
 オシドリに代わってランナーを見た。♂4、♀2。後者の♀2は、随分以前しばらく私達と一緒に陸上のアナウンサーもしていて、今はトライアスロンの五輪候補にもなった志垣姉妹だった。

 私が8.16kの湖畔の周回道路を途中、止まり止まりして双眼鏡で湖面を眺めながら車で1周する間に、彼等はおのおの2周して更に走りつづける様子だった。

白鳥は・・・、
「白鳥は、悲しからずや空の青 海の青にもそまずただよう」とは、余りにも有名な母校の先輩若山牧水の歌だが、私は、
「会員は、悲しからずや鳥の名をただ白鳥と呼べず悩みぬ」とでも詠みましょうか。
 ただ白鳥と呼んで納得できないのは、野鳥の会の会員に限らず、野鳥に興味を持つ諸氏の悩みかもしれない。

 例えば、カラス。カラスを見ると「ハシボソか、ハシブトか、(今の時期なら)はたまたミヤマか?」と注視してしまう。
 例えば、シラサギ。シラサギを見れば「コサギか、中サギか、大サギか、はたまたアマサギか?」と注視する。
同定に気を取られて、その鳥の行動をよく見ていないような気がする。

















 12日は、樫の浜にイカ釣りに行っていて黒サギをみつけ、釣りはほったらかしで、見とれていた。
 私は猛禽類の識別がまったく出来ない。かろうじて断定できるのは、サシバとトビくらいであろうか。
 だから、いったんタカの類を見つけると、翼の形や羽ばたきの様子、尾羽や翼の模様の特徴を見ることに一心となり、その鳥の行動を余裕を持って見ることができない。
 まことに、悲しからずや・・・・、である。

 野鳥に興味がない人にすれば、そんなことで何故悩むのか、と怪訝に思われるかもしれない。
 誠に卑近な例えで恐縮ではあるけれども、観察の対象を女性に置き換えてみよう。
 髪は長いか短いか、はたまた黒いか茶色か。顔は丸いかほっそりか。オッパイはデカイかちいさいか。お尻はでかいか貧弱か。そのような外見にばかり気を取られて、その女性の持つ本質的な魅力を見逃している、と例えればお分かりいただけましょうや?

 今までに聞いたこともない野鳥の美しいさえずりに出くわして、ただその声のみに1時間でも聞き入って陶然となれるような人に、私はなりたい。

Here's a cool technique!以前「乱杭」でご紹介した職場の知人Nさんの妹さんが、ボルネオの次に、今度はニュージーランドの野鳥図鑑(別添)を買ってきて下さった。

書名は「Rare Birds of New Zealand」

 辞書を引く前は「ニュージーランドの生焼けの焼き鳥」とでも訳すのかと思っていたら、辞書を引いて見ると「Rare」には、「珍しい」という意味があることを知った。
感謝に耐えません。

 しかし、言葉は、取り分け外国語は難しい!

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