発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
e-mail:
riyoyoko@hotmail.com
創刊:昭和60年(1985年)6月15日

ご意見・感想等は発行人までお願いします。(^_^)  

青草(佐藤理洋)の身勝手 野鳥歳時記(50)(2005年6月1日)

◆ヤイロチョウ◆

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皆さんは、わが国に「ヤイロチョウ」という姿はめっぽう南方系の派手な色彩で、深い森の中を飛ぶ姿は、翼の前方中ほどにある明るいエメラルドブルーの斑点がヒラヒラ空中に漂っているように見えて、まるで森の妖精が飛んでいる様に見える野鳥がいることをご存知でしょうか?

延岡市の行縢山山麓の自然林でその鳥を初めて見た時、私は鳥肌が立ちました。わが国で、その生息が確認されている場所は、本県と高知県の一部に限られています。

◆御池ヤイロチョウ◆

 本県で、サシバの秋の渡りの観察(渡っていくサシバの数の全カウント)と言えば、絶対に欠かすことの出来ない人が「都城市金御岳の主」同市在住のNさんです。 同時にNさんは、長く本県と鹿児島県との県境にそびえる高千穂峰東麓の「御池(みいけ)野鳥の森」に生息する「ヤイロチョウ」の観察も続けてこられた方で、そのNさんから、ここ数年来、「ヤイロチョウ」の安住の地を蹂躙する不心得な「野鳥愛好家」や「野鳥写真家」、「御池のヤイロチョウに詳しいと称される変な人」々の「ヤイロチョウ」の生態に無頓着、無理解、無分別な振る舞い、その保護措置にやたらと腰が重い関係官庁の態度などに対して異議を唱える、悲鳴にも似た訴えが続いていました。




 昨日届いた「乱杭」「野鳥歳時記」の生みの親、「個人紙発行」のオルガナイザー(扇動家)、宮崎市の(特)さんの「(野外観察)日記27」には、「今年、御池にはまだ1羽しか来ない。」と、絶望的な嘆きにも似たNさんの報告が転載されていました。

◆トトロ(土々呂)小・中学校◆

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 延岡市の南の端は、土々呂(ととろ)地区と呼ばれる漁業が盛んな地区で、お隣の門川(かどがわ)町 と、うっそうとした亜熱帯を思わせる自然林が茂る遠見半島、その内陸部のなだらかな上り下りの船越(ふなこし)峠を挟んで接しています。

 乱杭199で紹介した「台灣野鳥地圖」を送ってくださったHさんは、この土々呂地区の内、うんと延岡市の市街よりの伊形(いがだ)で育った方です。





 私が日本のアニメ史上の最高傑作だと思う「となりのトトロ」は、皆さんもよくご存知でしょうが、Hさんは、お嬢さんたちに「ママは、トトロ(土々呂)小学校、トトロ(土々呂)中学校を卒業した。」と話されても信じてもらえないと仰っていました。

 数年前、余命数ヶ月と医者から診断された叔母様を見舞うために宮崎へ来られた折にお会いしてその話を伺ったので、お付き合いをして「土々呂小学校の正門」前と「JR土々呂駅」駅舎前でご本人と校名札、駅名表示板を入れた証拠写真を撮ってさしあげました。

◆遠見半島◆

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 その土々呂地区の南の端に位置し、門川町との境を形成する遠見半島の付け根の延岡市側に、妙見湾という干潮時は干潟が現れる湾があります。

 仕事上の用事があって、今日、職場の同僚U君と午後2時にその妙見湾の中ほどの市道へ行っていた時でした。

 100m程西の茂みから「ホー・ヒー、ホー・ヒー」

 U君がなにやら私に話しかける言葉を遮って、「聴け!」

 U君「???」

「ホー・ヒー、ホー・ヒー」

 私「ヤイロチョウの鳴き声だ!」

 U君「???」

 私「ほら、また聴こえた!」







 およそ5分間ほど、休むことなくヤイロチョウが鳴きました。渡りの途中でしょうか? それにしては時期的に少々遅すぎます。御池を追われた個体が、ここまで北上して、仲間を求めて鳴いていたのでしょうか。

 そこは、普通、ヤイロチョウの鳴き声が聴こえるような環境の場所ではなかったことだけは確かです。

 

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