青艸(佐藤理洋)の
身勝手「野鳥歳時記」

発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
住所:
北緯32度32分29秒 東経131度40分39秒
e-mail:
riyoyoko@hotmail.com
創刊:2000年11月創刊

ご意見・感想等は発行人までお願いします。(^_^)  

青艸(佐藤理洋)の身勝手 野鳥歳時記(65)(2005年12月24日)

◆芝生の庭(21)◆

 やはり地球全体の気候がおかしいと思える。今年の夏、フランスンなど西ヨーロッパは極端な少雨で、庭の草花に散水することを自粛すようにと当局が通達した、と報じられていた。

 昨年、日本列島には戦後最多の台風が上陸し、今年の4月に異動して来た土木課の職員は、「去年は、雨はもう一滴もいらん、と言う心境だった。」と話してくれた。

 昨年をミドルパンチの連発と考えれば、今年は、藤猛のハードパンチ一発。台風14号ひとつだけで、延岡市の街は、市街地で堤防が越水し、近年経験したことのないひどい災害を受けた。

 12月18日の朝、私は義父の一周忌に参列するため、家族と共に瀬戸内海に面した岡山県瀬戸内市牛窓町の民宿に泊まっていた。

 前夜からの大雪で、その宿から寺へ送ってくれるはずの宿のマイクロバスの運転手さんら、家から民宿までよう行かんかもしれん、と電話があった由。なんとか一周忌には参列できたけれども、午後、宮崎への帰路の山陽新幹線は、広島から先が車窓から遠くが見渡せないほどの大雪で徐行運転、小倉へは延着した。












 22日の朝、庭の芝生の上に、写真(↓)のように積雪があった。

 

 53年間の人生の中で、我が家の庭に積雪したのは、数度しか記憶がないけれども、それも2月とか3月とかの話で、12月に積雪を見たのは、初めてのことであった。

 延岡市より更に温暖な宮崎市でも積雪があり、同市では終戦の年、昭和20年以来、12月の積雪は60年ぶりとのことであった。

 昔、「南の島に雪が降る」という、実際は細かく切った紙片を降らせて余命いくばくもない北国出身の戦友を慰めるという仲間思いの軍人達のお芝居(映画にもなった。)があったけれども、12月の積雪には驚かされた。

 京都で乗ったタクシーの運転手さんが「今年は秋がなくて、夏から一辺に冬になって、紅葉も今いちで散々でした。」と仰っていた。

 やっぱり、地球の気候が、近年特に変ですよ!


◆いつもの鷹◆

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 今朝起きて、いつものように自室からコーヒーを飲みながら芝生を眺めていたら、歳時記63に書いたあの鷹があの枝に止まっていた。時刻は午前7時30分。
写真(↓)







 それから午前10時にゴルフの打ちっぱなしの練習へ出かけるまで、3〜4回、フッと飛び立って、2〜3分もしないうちにその枝先へ戻ってきて、ずっと下の竹やぶを睨んでいた。2時間半。なんとも辛抱強いものだと感心した。

 私が撒き散らしたタバコの脂(ヤニ)を取ろうと廊下のカーテンを洗濯して、庭に干しに出た時、驚いて逃げるのかなと思ったのだけれども、泰然自若、その枝先から微動だにせずに、私のことを睨みつけていた。その距離、およそ30メートル。電車が轟音を立てて走ってきても動かない。


◆ハヤブサ◆

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 正午過ぎに練習から帰宅したら、さすがの鷹もいなくなっていた。庭で草引きをしていると、青江美奈の首を絞めて「止めて!」と彼女が悲鳴をあげて叫ぶような聴きなれないハスキーな鳴き声がして顔を挙げた。

 朝方の鷹とは明らかに違う二羽の鷹が、お隣のAさんのお家の屋根をかすめて西へ飛び、一羽が反転してJRの線路敷きを縦断して飛んだ。

 灰色の背、目の下のはっきりと見て取れた黒い隈取、短い尾などから推察するに、ハヤブサだろうと思われた。

貴方は誰ーれ、「ツミ」な人(鳥)

 午後、先週千葉で行われた全国中学駅伝競走のVTR放送を見ていたら、朝の鷹がまたあの枝へ止まった。写真(↓)

 Aさんの飼い鳥「スズメ」は、家内に言わせれば「このところ声を聴かない。」由。あの鷹に居住地を狩場とされたら、そりゃあ、いなくなりますはナ・・・。何しろ命が掛かっているのですから。

 だから、くだんの鷹は、よほど飢えているのかも知れないと思い、一昨日、我が家の害獣ネコ三匹のうちのどいつかが捕えてきて部屋に放置して、家内が袋詰めにしてゴミ袋に入れておいたスズメの死骸を引っ張り出して、庭へ出た。






 








 線路越しに、指先でそのスズメの死骸をヒラヒラさせて「オーイ!」とその鷹に呼びかけて見せ付け、先日足を突っ込んでバタバタしていた金網の上端に置いて部屋へ戻った。

 1分もしないうちに、鷹は枝先を飛び立ち、一旦、Aさんの庭先の方へ飛んで、軽々と反転してその死骸の方へ向きを変え、そうですナ、5メートル位の所まで飛んできて、瞬間的に、死肉を漁るほど落ちぶれてはいません、というようにきびすを返して飛び去った。

 朝から写したこの鷹の写真をパソコンで再生して、「ツミ」かな「ハイタカ」かなと思案投げ首・・・。あなたは誰ーれ? 

 よう分からんのだけれども、眉紋がないので、やっぱりツミ(♀)かな?と思う。

 さて、私はどんなシチュエーションでこの鷹を眺めているか。
写真(↓)をご覧下さい。

写真(↑)中央、上端から1センチ位の所に明るく光る縦長の楕円がご確認いただけますか? それがその鷹です。

 お隣のAさんの、定説を無視したスズメ周年餌付けのおかげで、自室の最もくつろげる肘掛椅子から鷹を延々と眺めて、うっとりとしています。

 

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