青艸(佐藤理洋)の
身勝手「野鳥歳時記」

発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
住所:
北緯32度32分29秒 東経131度40分39秒
e-mail:
riyoyoko@hotmail.com
創刊:2000年11月創刊

ご意見・感想等は発行人までお願いします。(^_^)  

青艸(佐藤理洋)の身勝手 野鳥歳時記(71)(2006年4月25日)

◆平成の大合併の2◆

 前号で報告した,延岡市北方町上鹿川の今村橋で撮影した写真に写っていたタカ類について,三人の「歳時記」読者から返信が来た。

 宮崎市のMさんからは「イヌワシと見た。」

 同じくIさんからは「イヌワシかも。でも,ハイイイロチュウヒの可能性が高い。」

 都城市のNさんからは「翼の長さ,幅。胴体や尾羽の長さなどの比率から,イヌワシでもハイイロチュウヒでもないと思う。カメラの画像の解像度を大きくして,同定できるもっと鮮明で拡大に耐える写真を撮って。」

 そこで,金・土と雨が続き晴れ上がった日曜日4月23日,それまでの雨で,採餌困難で腹をすかせた件のタカが出てくるかもしれないと思い,国道218号を延岡市北方町曽木から県道215号大保下(オホゲ)・曽木停車場線〜幹線林道大保下・猪の内線で延岡市北方町下鹿川へ出て,県道214号上祝子(カミホウリ)・綱ノ瀬線を通って上鹿川へ行った。

 注:ことさら旧北方町内の地名に「延岡市」をくっつけていますが,いかにも「吸収合併だぞ」と強調しているのではありません。

 我々は,名前は「延岡市なにがし」ですが,「同じ市民となったのだから,これから一緒に延岡市民として,よい街を創りま しょう。」という願いを込めて表記しています。

 既に夏鳥が随分やって来ていて,途中,たくさんの野鳥の姿を見たり声を聞いたりした。最も多く姿を見たのは,腰が白いミヤマカケス。あちこちにいた。

 私のバードウォッチング・スタイルは,ただ声や姿をあるがままに楽しめばよいという「日本野鳥の会宮崎県支部会員」としては,依然としてビギナーの域を一歩も出ていないもので,見た,聞いたものをその場で記録したり,経年の観察記録の比較をして,野鳥たちの生態の推移を考察し後の野鳥をはじめ自然界の保護,ひいては、人の生きる環境の保護へのフィードバック資料にしよう,という心がけが皆無なため,行き当たりばったり,思い出すままに,その日に見たり聞いたりした鳥たちの名前を次に書いてみる。

 姿を見た一番がミヤマカケスなら,声を聞いた頻度の一番は,オオルリだっただろう。

 そして,アオゲラ(若しくは,オオアカゲラ?声だけだったので同定できない。),アオバト,ウグイス,エナガ,カワガラス,カワセミ,キジバト,コゲラ,コジュケイ,シジュウカラ,スズメ,ソウシチョウ,ツバメ,ツミ(だと思う。),トビ,ハシブトガラス,ホオジロ,メジロ,ヤマガラ、ヤマセミ,ヤマドリの番(コシジロか否かは,確認できなかった。)。その他に,私には同定できない数種の声を聞いた。大満足であった。

痛て!

 それで,問題の不明タカを撮影すべく先日の今村橋から大崩山の西の登山道へ続く林道を少し進んで,あの写真にあった山稜を見渡せる,開けた耕作地の入り口にカメラの三脚を構え、しばらく待ったが音沙汰なし。持参の握り飯も食べ終えて,退屈しその辺りをブラブラ歩いて山野草の花などを楽しんでいた時に・・・

 件のタカが現れた,と書きたい所だけれども,右の足首の少し上,脹脛(ふくらはぎ)との境にチクリと違和感を感じた。

 視線をやったけれども,何もおらず,その時はアラアラ,ハチに刺されたのかな?ほどにしか思わなかった。
 結局,午後3時過ぎまでねばったが,とうとうあのタカ(類)は姿を見せず,帰路に着いた。

 途中、車のアクセルを踏んでいる右足に違和感を覚えて,踏む角度を何回か変えたりした。
 翌月曜日の朝、その右足を見てギョッ!足首から上の脹脛の下部が,腫れ上がっていた。職場の椅子に座っている分には,痛みも無く,なんと言うことも無いのだが,立ち上がって歩き出すと血流が下へ向かうからだろうか,ズキンと痛んで少々歩行に難儀した。




































 そして,今朝(火曜)寝床から起き上が(ろうとした)ったら,ズッキン・ズッキン・・・,と強烈に痛んで,右足をズルズルと引きずってでないと歩けなくなった。

 裾をまくって見たら,足首は曲げることができない位に腫れ上がり、膝から下の両足の大きさが,左1とすれば,右は1.3〜1.5倍位に腫れ上がっていて,歩くのにひどく不自由し,おまけにズッキン・ズッキン・ズッキン・・・

 半身になって右足を引きずって,ようやく歩く私の姿を見て妻が「病院に行けば。」と言い,「そうします・・・」

 かつて,前述宮崎市のIさんは,私に「講釈師」の称号を下さった。

 「講釈師」と言えば,「大言壮語」。「講釈師,見てきたような嘘を言い。」という古川柳もある。

 以下の記述を立証するために,病院から帰宅した後の見苦しいわが足の写真(↓)を添付しましょう。足の指の太さまで変わってしまっているのをご覧いただければ、ズッキン・ズッキンの臨場感がお分かりいただけると思う。

 さて,それで,延岡市内の皮膚科へ行って,その患部を医者に見せた時のやりとり。

 「これはひどい。本当にハチですか?ヘビではありませんか?」

 「ハチが刺した瞬間は見ていませんので,ハチだとは断言できませんが,やられたところは足首の上ですから,ヘビが(ズボンの裾に首を突っ込んで)噛めば分かります。ヘビではありません。」

 「そうですね,兎に角ひどいから,点滴注射をします。内服薬,塗り薬も出します。経過が心配ですから,連休前にその後の患部を見せてください。」

 「お願いします。」

 次は、処置をしてくださった看護士さんとの会話。

 「佐藤さんは,6年前(毛虫に刺されて,二の腕がポパイのように 腫れあがった。)に登院へ見えています。その時にした注射と同じものです。」ブチュ・・・

 「看護士さん,注射が上手ですね。チクリとしただけで,あとは何ともない。名人技だ・・・」

 「血管,細いですね。」

 「ええ,静脈注射の際には,針が入りにくくて,(針を)いつも色んなところに刺されます。」

 「・・・。」

 [注]一応,ハチに刺された後遺症で来院したことのダジャレのつもりだったのですが,このオヤジギャグは,彼女には分かっていただけなかった模様です・・・

 それで、その点滴注射と下賜された飲み薬は,劇的に効いた。少なくとも,あのズッキン・ズッキンはなくなった。

 統計によれば,毎年,マムシなどの毒ヘビに噛まれて死亡する人の数よりも,スズメバチなどのハチ類に刺されて死亡する人の数の方が断然多いのだそうだ。

 中高年の登山ブームだそうだ。林道トレッキングは安心なんて嘘。こんな危険が潜んでいる。

 バードウォッチング等には興味が無く,ただ自然の景色などを楽しみたい人は,車から安易に出てその辺りを歩き回ったりしないほうがいいのかも知れない・・・。 

 

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