身近な人が海外に出かける時には、その都度、ダメ元で、「かの地の野鳥図鑑を買ってきてください。」とお願いしている話は、「乱杭」の90何号かに書いた。
1999年から2000年の年末年始にかけてオーストラリアを訪れた、以前の職場の同僚K君には、その伝でオーストラリアの野鳥図鑑を買ってきていただいた。
「東京には、3度しか行ったことがないけど、ロンドンには、5回行った。」という海外通の彼と机を並べていた当時、職場の電話が鳴ると「Hallow!
Please
Mr.K?」とかいう電話が、時々掛かってきて、英語音痴の私としては、当時は生きた心地がしなかった。
その彼が、近々カナダに行くらしい、という情報をキャッチして、今回も「(あれば北極の)野鳥図鑑を買ってきてちょうだい。」と頼んだ。
んでもって今日帰国した彼から、下に表紙をコピーした「図鑑"birds
of ONTARIO"」を受け取りました。
代金は、まだ払っていません。基本的に彼の海外での買い物は、カード清算で、口座引き落としは、2ヶ月後になるのだそうで、このため「係長から幾ら貰ったらいいか、今は分からない。」とのことです。図鑑に挟まれていたレシートでは、税込み28.88カナダ$。今日の日経新聞によれば、1カナダ$は、およそ82円ですので、2400円程でしょうか?
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図鑑中の添付図は、すべて「写真」で、綿密な出来栄えです。オオルリのように青く輝く羽毛を持ったツバメ(Tree
Swalow)や、多彩に分化(分科?)を遂げたミソサザイなど、わが国ではまず見られない種が掲載されている一方、私が愛して止まないフクロウ類は、メンフクロウ以外は、わが国でもよく知られた種が掲載されています。
さて、この図鑑。「オンタリオの野鳥」と題されていますが、わが国に引き写せば「北海道の野鳥」くらいのものでしょうか?
オンタリオ州は、南辺は北米五大湖に面し、東は、カナダ東岸のケベック州、西はカナダ中部のマニトバ州に挟まれた、一州なのですが、こんな立派な野鳥図鑑が製作されています。
発行は"Royal Ontario
Museum(王立オンタリオ博物館)"です。
私は、ある部分で、わが国の天皇制を疑っていますが、「女王陛下の英連邦」が、長くこの地球上に存続し得た理由をこの辺りに見出すことができるのではないでしょうか。
そういえば、先のK君が、滞在中のオタワから、友人の実家で見た様子を次のようにメールで書き送ってきました。
[コピー]
なぜか食事をするテーブルの上に、「野鳥図鑑&双眼鏡」が置いてあったのですが、実は、庭先にきた野鳥を観察するものだったらしく、朝夕、とてもきれいな野鳥がたくさん飛んできてました。
そのお宅は、自宅の地下にワイン庫を持っている裕福な家庭とのことでしたが、私としては、複雑な心境です。
つまり、わが国の経済実態から言えば、どちらをも望むのは、無謀と云うものでしょう。ならば、どちらを選ぶか?
我が庭で、野鳥は見たし。さりとて、「ワイン庫」も捨てがたし。
とは言え、所詮どちらも無理な庶民の妄想では、ありましょうが・・・。
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