発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
e-mail:
riyo@ma.wainet.ne.jp
創刊:昭和60年(1985年)6月15日

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 乱杭 142号(2002年6月16日)
7倍が、1.16倍?
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 弟と私は、7歳違いである。彼は10月20日生まれで、私は10月22日生まれ。
 両親が学校の教師をしていて、彼等のお給料日は、毎月21日であった。そのため、あろうことか弟が生まれてからというもの、我々の誕生祝は、毎年10月21日に合同で行われ、我々は、バースデー・ケーキと、決して贅沢とは言えないが、しかし我が家なりのご馳走をいただくチャンスを1回損して来た。合理的と言うには、余りにも、アンマリではないか、父上、母上・・・?
 弟は、今年の10月で43歳になり、従って私は50歳になる予定である。
 彼が生まれた当時、我々の年齢差は、7倍あった。ところが年々追い上げられて来て、今年は、割り算をするとおよそ1.16倍に縮まりそうだ。それでは、我々の年齢差比は、1になることがあるか?

 これは、絶対にあるとは言えないが、私がこの世から彼より先におさらばすると、その可能性が出てくる。人の命と年齢の不思議である。
 先に次弟を亡くした父は、一旦縮まった次弟との年齢差を、また、だんだん広げている。私達夫婦の仲人をしてくれた叔父の遺族には申し訳ないが、叔父の分まで長生きして欲しいと思っている。










 懐かしい「木花」、そして祖父母その弟と二人で6月2日の日曜日に、県営総合運動公園に一緒に行った。彼の目的は、次男の陸上競技の部活動に付き添うため。私は、その前日から開幕した県高校総合体育大会の陸上競技を観戦するためだった。

 しかし、我々兄弟には、もうひとつ隠された目的があった。「メダカ」捜し。笑っちゃダメ!
 父の実家は、県営総合運動公園近くの宮崎市熊野(通称「木花」)にあって、子どもの頃、我々は、延岡市から両親に伴われて夏休みに帰省し、現在の運動公園がある場所にかつてあった淡水・塩水混じりの川で遊んだ記憶を共有している。
 ただし、7歳の年齢差は大きく、私はいったい何人いるのか即答できない従姉妹達の筆頭であったため、未だ若かった亡き祖父母との楽しい思い出が沢山ある。ところが、弟となると、7人いた父の兄弟姉妹の子ども達、つまり大勢の従姉妹達の集団に飲み込まれて、祖父母との関係が私ほどは深くないように思える。私は、祖父に連れられてその川へ投網に行って、大きな鯉が祖父の打った網に入り、逃げ出しそうになった鯉を捕らえるため、祖父が川の中へ飛び込んだ場面を目撃しているし、木製のタライに納まった鯉の姿すら鮮明に覚えている。それを食べたかどうかは、記憶が定かではないが・・・。

 「メダカ」、「「ヒメダカ」

 先年、弟が飼っていたヒメダカを譲ってもらい、今も自宅の手水鉢の中で飼っている。そのことは以前「乱杭」にも書いた。「原色魚類検索図鑑(北隆館 昭和50年発行)」によれば、「『メダカ』のうち黄色っぽいのを『ヒメダカ』といい観賞用として広く飼育されている。」とある。三重県では、メダカを「クロ」、ヒメダカを「アカ」と呼ぶらしい。6月2日、弟と二人でその「クロ」を捜しに、運動公園と木崎浜と呼ばれるサーフィンが盛んな海岸のはずれの松林の狭間に残った水路を探索した。

 いました、いました。「クロ」が沢山。

 木崎浜海岸北端にある広々とした芝生の公園に続く橋の下には、手長エビがうようよいた。こんなことを書いたら、誰かに根こそぎ捕られてしまうかな?
 当日は、単なる探索であったため、なんの用意もしておらず、ただ「いる、いる。」で終わったが、弟と、祖父母の昔の思い出話をしながら「今度は、網、バケツ、ブクブクを持って来よう!」と話し合った。ところで、共に亡き祖父母との思い出があるとは言え、今年50歳と、43歳になるオジさんの会話デッセ・・・。

 「永遠の少年。」というと聞こえはよいが、我々は、未だに「大人になりきっていない子ども。」とも言えるのかな?まあ、どうでもイイヤ、好きにさせてくれ!
 なっ、弟よ!

 お前もそう思うだろう。

 我が家に池を

 気が早いかも知れないが、昨日、我が家の庭に確か「砂場」があったはずだ、と思い出して、その「クロ」を捕獲した折の飼育池の準備を始めた。まず、「砂場」の発掘から・・・。














 この「砂場」を左官さんに作ってもらった頃、長男青は、幼稚園生だったと思う。当時は、チャボを庭に放し飼いにしていて、彼等の砂浴び場にもなっていたが、そのうちに、子ども達もそこで遊ばなくなり、とうとう猫のトイレに成り下がって、そして何時の日か、草生す屍(くさむすかばね。読者は「海ゆかば」という旧帝国海軍の軍歌をご存知だろうか? 当然、知らんはナァー。)となってしまって、傍目には、そこに「砂場」があるとは想像できない藪然たる状態になっていた。で、創刊17周年記念「乱杭141」をメールで発送した後、一大決心をして「砂場」の発掘作業を敢行した。と同時に、周囲の木々の伐採、除草も行い、ヘトヘトになった。その発掘作業の成果が下の写真です。

突然現れた砂場に、同居人の3匹の猫達は、代わる代わる、かつ、ためつ眇めつ、この元「砂場」の中に入り込んで、詳細に点検していた。
これから、この元「砂場」にビニール布を敷き詰めて、水を張り、水草を浮かせれば、メダカ飼育池は完成である。弟よ、次の週末は、木花に「メダカ捕り」に行こうゼ!
 お前が行かんでも、俺は一人ででも行きマッセ! ハイ!

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