発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
e-mail:
riyo@ma.wainet.ne.jp
創刊:昭和60年(1985年)6月15日

ご意見・感想等は発行人までお願いします。(^_^)  

乱杭 149号(2002年8月23日)

◆天草諸島・薩摩半島、長距離ドライブ続編(反応編)@

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 正確に数えたことがないのでよく分からないのだが、私のメールソフトのアドレス帳に登録してある132個のメールアドレス所有者のほとんどに、この乱杭をお送りしている。

 そうすると、各号の発送から数日間、様々な反応があって、これが面白い。
 前号148号に対する反応の中で私個人が等級を付けるとしたら、1等は某新聞社に勤める同級生F君からの反応だろう。新聞社の記者をしているからかどうかは知らんが、書くことに辟易しているのだろうか、これまでメールの返事を貰った記憶がほとんどない。






 その彼から、「いつも超私的な“迷惑mail”新聞「乱杭」ありがとう。」で始まる返信が来た。おや、と思って読んでみると、彼のお母様は串木野のご出身で、また天草にも夕日を眺めて楽しむ旅によく行き、昨年も、ご夫妻で下田温泉落日堪能3泊4日の旅を楽しんだ由。
 私が見逃した薩摩半島西岸のお気に入りの場所などを詳しく教えてくれた後、その返信の最後は、「それにしても50歳、四捨五入すれば100の600キロに及ぶ長距離ドライブ紀行。感心しました。あの旅のコースをもう一度たどってみたいと思いながら、20年間ものあいだ実現できない自分に元気と勇気を与えてくれた貴殿のリポート感謝します。たまには良い事書くじゃん!」と締めくくられていれていた。


◆天草諸島・薩摩半島、長距離ドライブ続編(似たような記事)A

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 8月22日付け地元紙「夕刊デイリー」1面の、朝日新聞で言えば「天声人語」に相当するコラム「記者手帳」欄。

 「所用があって天草へ行った。延岡から218号を松橋まで行って、そこから三角半島の(ここまで読んでいて「乱杭」をパクられたかと思っていたら、)南岸を行く国道266号に乗り、天草五橋を渡った。(以下略)」

 三角半島北岸を57号で天草に向かった私と、この日の記者手帳執筆氏とでは、このアクセス方法が違っていた。
 しかし、その後の記述が、私のはこの道をこう行ってああ行って、に終始しているのとは大違いの興味深い検証と考察が述べられていた。






 記者手帳執筆氏の記述は、天草五橋建設当時の経緯を書き、更に昭和41年全橋完成後、当初の予測(30年)よリはるかに早く通行料収入で建設費の元を取って、9年で建設時の借金を返して昭和50年から全橋とも通行料が無料になったことを例に引いて、現在、猪瀬某などが委員をしている道路関係4公団民営化推進委員会での、先ほどの天草五橋の例が示すように、結局、誰も正確な予測は出来はしない将来の通行量予測などから無理やりはじき出す「採算性」という根拠でもって、これはヨシ、これはダメ、とこれからの高速道路建設の是非を決めるやり方の愚かさや、いい加減さをやんわり非難しその論議のあり方に警鐘を鳴らしていた。


◆天草諸島・薩摩半島、長距離ドライブ続編B(グレてやる!)

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 乱杭148号で書いたように、午前10時に延岡を出て国道218号を通り九州自動車道松橋インター付近を通過したのは、お昼をとっくに過ぎたおよそ4時間後であった。
 延岡から、最も近い高速道路のインターチェンジ、宮崎自動車道西都インターまででも1時間半かかる。全国の県庁所在地か十万人以上の人口を持つ街で、高速のインターまで1時間半以上かかる都市は、この延岡と山陰の鳥取市だけだそうな。
 私の両親が住む宮崎市までは、僅か90`。この間を信号機に引っかかり、シルバーマークの超安全運転車などに行く手を遮られながら走って、普通でも2時間以上かかる。

 一方、配偶者の両親が住む岡山県長船町まで(約700`)は、陸路、途中海路、など色々試してみたが、最もオーソドックスな国道10号、山陽自動車道を通った場合、一般国道(10号)を行って九州を脱出するだけ(約250k)でも5時間かかり、全体では、概ね12時間を要して、ようやく彼女の実家に着く。

 そんな男の所へ嫁(とつ)いで来た妻が、バカだったのだろうか?

 名神・東名高速道路が全線開通したのは、昭和50年代前半である。私がまだ大学生の頃であり、それから既に30年が経過した。











 ここまで延々と待たせておいて、今更「作りません。」とは、何事であろうか。我々は、日本国民ではないのだろうか?
日本国憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定されている。
 戦前、終戦直後はいざ知らず、高速道路を利用して自らの生活にかかわる物資を送り、送られ、また自身やその家族が自由に国内を行き来することは、『最低限度』とまでは言われないにしても、自家用車が一家に2台と言われる時代にあっては、限りなく『最低限度』に近い、現代社会を生きる上での必須要件なのではないか。
 それとも、「聖域なき構造改革」とは、国内に高速道路網すら整備することが出来ない「三等国家を目指す改革」のことか?

 本当に、この東九州の地に高速道路は作らない、ということが決まったら、勤労国民となって以来28年、ただの1回たりとも国税の遅延、滞納をしたことのない私は、グレてやる。

グレてどうするのかって???

 長距離を結ぶ高速道路はもとより、域内の都市高速道路、JR(しかも新幹線。こちらはなんと単線で、大分県との県境の宗太郎峠では、特急電車に乗っていても線路が悪くて速度が出せず、鉄道隣接の墓地の墓標が読める。)、それに私鉄各線、更にはこれと連結した地下鉄が縦横に走り、その先には空港も備わった、恵まれた交通事情の都会に住む人々の「重い重いお荷物」にでもならざるを得ないでしょう。


◆晴天の霹靂◆

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 こんな話ばかりでは、面白くもないのでもうひとつ。148号のお返事に、こんなメールが届きました。

 いつも、いつも、ただ、いただくだけで、恐縮していますが、今回、ご報告がありまして、返信メールを送ります。
私、二人姉妹でして、その妹がボルネオにオランウータンを見に行くツアーに行って来まして、頼んでいたらしっかり、鳥の図鑑をゲットしてきてくれましたので、明日、職場にお届けしたいと思います。

晴天の霹靂・・・・。でも、ものすごく嬉しかった。下の写真が、Nさん(正確にはNさんの妹さん)から頂いた「A Photographic Guide to BIRDS of BORNEO」(左)と「Tropical Birds of Malaysia & Singapore」(右)です。

 しかし、オラウータンを見に行くツアーに参加される女性って、どんな人なんだろう。お会いしてみたい気がします。失礼。オラウータンみたいな人だろうか、なんて、決して、決して思っていませんから・・・・。

 貴重な野鳥図鑑を本当にありがとうございました。











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