発 行:ひょうすぼ社
発行人:佐藤理洋
e-mail:
riyo@ma.wainet.ne.jp
創刊:昭和60年(1985年)6月15日

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乱杭 153号(2002年10月6日)

◆サシバの渡り◆

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サシバ(小型の鷹)の南への渡りのピークが近いようです。

 今日の午前中、この様子を見るために、延岡市街地の中央、やや南に

どんと鎮座する愛宕山の山頂展望台へ行ってきました。 


 今日10月6日は、市内小学校の運動会の集中開催日でもありました。
 例年、運動会のアナウンスや子ども達の歓声を聞きながらサシバを見るのは、切り離せない所謂「風物詩」で、なかなか乙なものです。

 同時に、今から20年近く前に、サシバに狂って、我が子等の運動会をホッポリ出して、ここに来てサシバを見ていた頃のことが思い出されました。その頃一緒にここでサシバを見送った、竹田周久さんや横山希彦さんは、もうこの世にはいらっしゃいません。

 午前10時前に展望台につきましたが、丁度、役所の同僚が、今週会期を迎えた延岡能ウィークに出演するために、延岡を訪れた京都の学生さんたちを中心に結成されているアマチュア能楽の愛好グループを案内して登って来ていました。
 これから、若山牧水の記念館のある東郷町へ案内するとのことでした。

 延岡能ウィークのメインイベント、延岡藩最後の藩主内藤家から寄贈された能面を使って演じられる「延岡天下一薪能」は、今週土曜日(12日)に中心市街地にある小高い城山城址の通称「千人殺しの石垣」の前の特設ステージで開催されます。詳細は下記のホームページをご参照ください。http://www.takiginoh.com/

 午前中は、うす曇。白いスクリーンにサシバを黒点として確認できるため、観察には絶好のコンディションでした。

 展望台到着直後から、次々にサシバが愛宕山の南東側を通過していきます。

 途中で、前の職場で一緒だった廣瀬勝久君が展望台へ登って来ました。奥さんは臨月を迎えておられるため、「なんしに来たとや?」と聞けば、友人と待ち合わせとか。 奥さんは、今朝4時過ぎに無事にご長男を出産された由。おめでとうございます。(以前から、男子であれば、「野球のスパイクシューズ」をプレゼントする約束になっており、さっそく手配せば・・・)














 その間もドンドンサシバが渡って行きました。
 しばらくして、やはり職場のO先輩が徒歩で登って来られました。聞けば、一度愛宕山北のご自宅から頂上を経て南側の片田に下り、再度登って自宅へ向かわれる途中とか。 化け物です・・・

 11時半頃から雨がポツリ・ポツリと降り出し、急いで作ってきたおにぎりの弁当を頬張っていると、お昼前には本降りになりました。
 小雨が降り出した頃から、目に見えてサシバの飛行高度が低くなり、飛び続けるか、どこか安全な場所へ降りるか、迷っているようにも見えました。
 その間にも雨はますます強くなって、運動会の歓声がほとんど聞かれなくなりました。愛宕山の南側直下で、私の、そして3人の子ども達の母校でもある南小学校の校庭では、所定の位置にじっと座り込んでいる生徒さん達の姿が見下ろせました。

 教頭先生か体育主任の先生が、「このような天候になったので、お昼をご家族と食べたら、それで運動会を終わりにします。」とかなんとか、話をされているのを聞いているように見受けられました。

 12時過ぎ、完璧な雨天。サシバは飛ばなくなり、この間に、496羽をカウント(+ハチクマ1羽)しました。
 夕方まで天候がもてば、相当数の渡りを観察できただろうになあ・・・、と後ろ髪を惹かれる気分で下山しました。

 都城 金御岳の中原聡さんらも、今日今シーズン最高の通過数を観察するチャンスを逃されたのではないでしょうか。

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