確かカナダの自然公園に行かれた時の話しだったと思うが、最後に案内の自然公園保護官が、「皆さん、今日はどんな動物を見ましたか?」と尋ねると、最初は「グリズリー」とか「カリブー」とか、まともに答えていた中から「ジラーフ」、「エレファンツ」と声があがり、しまいには「ピンクパンサー!」と言った声まで出たそうナ。
その2。これは同氏ご自身のユーモアと言うべきか? 空港の入国審査で「何処へ行くの?」聞かれ「メンフィス!」と答えられたそうだ。メンフィスはアメリカでは言わば田舎で、めったに日本からの旅行者が目的地として挙げる所ではないらしい。
不審に思ったのだろう、審査官は「何をしに行くの?」とたたみ掛けてきたそうだ。
実は、同氏は大のエルビス・プレスリーのファンで、メンフィスにあるエルビス・プレスリーの記念館に行こうとされていたのだそうだが、エルビスが通じない。
氏は、何時ものデンで、エル↑ビス↓。エル↓ビス↑。エル→ビス↑。色々言って見るが通じず(ひょっとしたら、審査官は解かっていて、同氏をオチョクったのかも知れない。)、進退谷(きわ)まって審査官を前にエルビスの大ヒット曲「ラブミ・テンダー」を朗々と歌ったところ、「オー、エルビス!OK!」とすんなり通されたそうだ。
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こんなスゴイ話ではないが、私もあちらの人のちょっとしたユーモアに接することができた。場所は、例の大安売り百貨店。 ボタンダウンのシャツの代金をレジで支払った際、そばにいたマイクが彼の娘に「今のを見たか?日本人は代金を手渡しにするのだ。(あちらでは、レジカウンターに並べる。)おまけにつり銭は、トレイの上に乗せて返って来るのだよ。」と説明していた。
レジの人は、椅子がかわいそうな位にデカくて、牛乳瓶の底みたいなメガネ(私が人の事を言えた義理ではありませんが。)をかけた金髪のオバサンで、知らん顔でレジにゴチャゴチャ打ち込んでいたが、カウンターの下にスーッと手を伸ばすと、レジを閉める時に現金を運ぶのに使うのだろうか、A4版大の皮袋を取り出し、その上につり銭を乗せて私に差し出したのだ。
他の店でされたこともない仕草であったし、皮袋はサービスか知らん、と怪訝そうにしていると、マイクから「RIYO!先ほど娘に話していたことを聞いていただろう。それを聞いた彼女のジョークだよ。トレイの代わりに皮袋に乗せてつり銭を渡してくれたんだよ。」と説明されて、ようやく合点した次第。
自分も、どこかで一発、切れのいジョークをかましてやろうとチャンスを伺っていたのだが、そのようなセンスも、英語の表現力も無く、面白みのない旅行をしてしまいました。だからと言って「これではいかん。今からでも遅くないだろうから、英会話の勉強をしなくては!」とは思わないのですから、処置なしです。
(つづく)
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